・1/7 日曜日
雪降る中わざわざ美容院に行った帰り、地元の駅でオッサンに話し掛けられた。
「今何時ですか?」
めんどくさそうに携帯を見る。
「11時半です。」
「財布を忘れちゃって、友人の携帯電話に連絡を取りたいので小銭か携帯貸してくれませんか?」
は?と思いつつも携帯を渡そうとすると、
「小銭持ってませんかね?100円とか恵んでくれる助かります」
「あそこの公衆電話で電話かけるんで100円ください。」
「はぁ・・・。」
財布を見る。
100円 1枚
50円 1枚
10円 1枚
目の前のオヤジを見る。
両鼻から鼻毛が溢れんばかりに出ている。
服は清潔感があるとはとてもではないが言い難い服装。
ってかどう見てもこいつ怪しくね?
普段なら100円を差し出す俺だが24歳にもなった俺はちょっと違う。
「はい」と50円を差し出す。
「駄目です。50円じゃ公衆電話使えないです」
なんだ、コイツは・・・というか公衆電話で50円使えないのすっかり忘れてたわぁΣ(´д`ノ)ノ 。
って待て待て、
隣のコンビニで両替してもらえよ!
「100円ください。」
「本当に困ってるんですよ。100円ください。」
もう何がなんだかわかんないが100円だけは出したら負けだと思ったので
「はい。」と10円×2
「100円じゃないと駄目です。」
こ、こいつはああああああああああああ。
「じゃあわかったからいいから、この携帯使えよ」
「駄目です、携帯から掛けたら知らない番号が出るから友人出ないかもしれないじゃないですか」
てめぇええええええええええええええええ
最初携帯か金っつったろうが!
100円欲しいなら欲しいって言えよこの物乞いが!!
第一てめぇ、財布ももってねぇでどうやってここまで来たんだ。
歩いてきたなら歩いて帰れるだろ、電車で来たなら金持ってんだろ。
いつまでもこっちはお前みたいなアホに時間割いてる暇はねぇんだよ。
雪降ってるしよぉという言葉は抑えて。
「じゃあないよ。」
と言って去っていった。